宮古島さるかの里

さるかの里は沖縄県の離島・宮古島で滞在型体験観光の民泊(民家体験)事業を実践しています。 全国から修学旅行生や一般の方たちを受け入れて、農作業や島ならではの文化や生活を、 宮古島の人間にあふれる農家とのふれあいの中で体験し学ぶことができます。
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言葉のおもみ

2019年07月25日

毎日のように、パワハラ・セクハラと言う言葉を耳にする。いつごろから頻繁に使われるようになったのか?・・・・・ふと思うことがある。私たちの世代を振り返ると、パワハラ・セクハラの言葉すら知らずに、叫ばれる行為は、日常生活の中で当たり前にあり気に留めた事すらなかったと思う。自分自身強くなれたかも・・・。コミュニケーションの中のパワハラ・セクハラは逆に信頼関係を強める事にもなると思っている世代なんですが・・・・(^^)。言葉は受け止め方の違いで大きく変わってしまう。ひと言ひと言言葉を選んでコミュニケーションとるのが苦手な私は無口にならないと・・・・。と思う今日この頃です。(^^)😁

   「ありがとう」の一言  2009年  琉球新報「落穂より」                                         
  心のこもった「ありがとう」の言葉にどれだけ勇気づけられて、やる気を貰い癒された事か・・・。
宮古島の子供達は高校卒業すると殆ど島外へ進学・就職を希望して島から出て行く。都会への憧れももちろんある。賑やかだった家もひとり旅立ち、またひとりと出て行き狭いと感じた家も夫婦二人きりとなりだだっ広くなる。子供部屋だった部屋は物置か空き部屋になり、たまに帰って来る主人を待つ。
 宮古島の農村部は基幹産業の衰退、少子高齢化が急激に進み地域の活力が低下しつつある。農業と観光のリンク・地域活性化・地域づくりを微力ながら何とかしたいとの思いから、ファームステイ先の農家を当たった。当初はグリーンツーリズムと言う聞きなれない言葉に向き合ってくれる農家は少なく、「難儀」の一言で簡単に断る農家が多かった。「なんで~」・・・?と解ってもらえない虚しさと人間不信に陥ることも多々あった。都会の子供達の現状、田舎だから出来る民泊の良さ、島人の心だから出来る民泊、人様の大事な子供を預かるのだから・・誰でもいいんじゃない、「あなたの家庭でお願いします」・・・と。
 何回か講習会を開催し受け入れ農家の意識改革・資質向上を図り受け入れ体制づくりを万全に最初の受け入れに臨んだ。不安で迎えた入島式・・。バスから降りてくる子供達を見て不安は最大なものに・・。長髪にパーマ・茶髪・化粧にハイヒール・へそだし・ミニスカート・など本当に高校生なの???と唖然とした農家の顔があった。テレビのブラウン管でみる現代ファッションの先端を行く子供達を目の前にし、なぜか苦笑いするしかない農家。「どうしょう・・・・」と言いながら各家庭へ。子供達と家族になるのに、そう時間はかからない・・・それが民泊。素は明るくて人懐っこく親しみ安く良い子ばかり。見た目で判断しない。これまでの固定観念が打ち砕かれた瞬間でもあった。受け入れを終え子供達の話が尽きない中、ある農家が「ありがとう、楽しかった、本当にありがとう」と涙ながらに手を差し出してきた。一度断ってきた農家だった。受け入れして子供達からパワーを貰った、久々に二階の子供部屋に灯りがつき賑やかだった、膝の痛みから遠のいていた階段も何年振りに登った生き甲斐ができたと話す農家の顔は、涙ながらの笑顔で溢れていた。来てくれた子供達からの「ありがとう」と農家からの「ありがとう」の一言が私の活力源となり励みとなる。こちらこそ「宮古島へ来てくれて」「喜んでくれて」ありがとうと心の底からいつも思う。感謝です。



Posted by saruka at 16:46│Comments(0)
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